GIN NO MORI

Tea Ware
Production Story
with Noritake
GIN NO MORI初のティーウェアができるまで

by CHEST
and NUTS

「テーブルに森をつくろう」

お菓子や紅茶だけでなく、
テーブルの上にあるすべてから
森の恵みを感じるひとときを。
私たちは思い描いたデザイン画を手に
GIN NO MORIならではの
ティーウェアをつくる旅に出たのです。

「ノリタケでも
難しいかもしれない。
だからこそ挑戦しよう」

理想としたデザインは難易度が高く
なかなか職人が見つかりませんでした。
そこで出会ったのはノリタケ。約120年に渡り
美しい陶磁器を生みだし続ける老舗です。
そのノリタケの中でも、屈指の職人が集まる
最高の工場で挑戦してくれることになりました。

1904年創立当時のノリタケの工場
(名古屋市西区則武新町)。

「この青を再現するには
あの技術を使うしかない」

GIN NO MORIの青は複雑で奥深く、
再現は不可能かと諦めかけた瞬間もありました。
藁をもつかむ思いで、当時まだ発表前だった
最先端の彩色技術を使おうと決断。
透明感と森の深淵さを両立すべく
今回のために絵具の調合まで刷新し、
やっと納得の色にたどり着きました。

発色は磁器の板を焼成し確認。
数えきれないほど繰り返した。

「GIN NO MORIの象徴は
一つひとつ手で彫ろう」

ポットのつまみの型は、デザイン画を元に
職人が一から手作業で作り上げたもの。
さらに足元の立体感を表現するために、
型で抜いた後に手彫りで細かく調整しています。
オリジナリティ溢れる新たなデザインに、
老舗ならではの手仕事が味わいを
もたらしました。

温かみのあるシルエットを生み出した熟練の技。
使い易さと美しさが両立する計算された造形。

「こんなに細いところまで
手で塗っているなんて」

ある職人の姿に私たちは驚きを
隠せませんでした。
ティーウェア一つひとつのごく細いひとすじまで
銀液を筆で塗っていたのです。
金やプラチナを組み合わせた銀色は、
鏡のように揺らぎない美しさになるよう
1000分の1mm単位で厚みが調整されています。

仕上がりや質感を左右する繊細な銀彩作業。
ムラなく施された銀彩は焼成すると美しい銀色に。

「これぞGIN NO MORIの
銀と言える枝にしなければ」

焼き上がった銀の枝に、私たちは悩みました。
もっとふさわしい輝きをもたせられないか?
しかし輝きを求めるほど銀彩の難易度は上がり、
熟練の職人にしか塗ることはできません。
それでもやろう、とノリタケの技術を結集し
煌びやかかつ繊細な輝きを叶えてくれたのです。

マットな印象が強く悩んでいた制作段階。
枝の中の盛り上げ面積が増え光沢の増した完成品。

“SECRETS” of
GIN NO MORI Tea Ware
with Noritake

職人の手で作り上げられた料理長チェス
細かなひとすじまで筆で銀液を塗り仕上げられた枝
枝の中の盛り上げ面積を増やし光沢の増した銀の輝き
新技術により実現した青の奥に紫や緑を感じる複雑な色彩

「こんな豊かな時間を
叶えたかったんだ」

2年以上もの歳月をかけ完成したティーウェアで
開いた、ささやかなティーパーティー。
テーブルの上には奥深い森が広がります。
次はあなたのもとにこの森が届くのを願い、
GIN NO MORIにてお待ちしております。

CHEST & NUTS