おせちメーカーとして約半世紀の歴史を刻む、恵那銀の森。
2020年には、創業者・渡邉大作の夢「森と共生したい」という強い想い
を叶えるべく、ゴルフ場跡地を買い取って新おせち工場を建設しつつ、
森づくり事業をスタートさせました。
そんな事業を担うのは、私たち「森の番人」と呼ばれるスタッフ2名。
森と人をつなぐべく、森の持つ生命力に少しだけ手を加え、ゴルフ場
跡地を、森に戻す活動を始めています。
さて、そんなゴルフ場跡地に、秋が訪れつつあります。そして、徐々に
ドングリなどが膨らみ、次の世代に生命のバトンを渡す準備が始まって
いるようです。
こうした実りを少しだけいただく「森のおすそわけ」で森の癒しを
皆様に届けたい。森の食材は、いつも人々に笑顔を届けてくれます。
ゴルフ場跡地に息づく「マテバシイ」は、その代表といえるでしょう。
大好評をいただいているパティスリーギンノモリのクッキー缶「プティ
ボワ」の原料にもなっている、美味しいドングリです。その味わいは
ほのかな甘みに富んでいます。生で食べてもよし、焼いて食べても良
し。優秀な、森の食材です。すでに森では、リスやネズミがこうした
ドングリをたくさん集め始めているかもしれません。彼らが冬越しし、
忘れ去られた一部のドングリが春に芽吹く…そんなサイクルを思うと、
ちょっと申し訳ない気持ちになります。「いただきます」という言葉
は、そんな想いからできたのかもしれません。
森を歩いていると、4枚の羽のついた「ツクバネ」の実を見つけました。
お正月遊び「羽根つき」に使ってきた歴史があるこちらも、なかなか
美味しい森の恵みです。コリコリと食感が楽しい酢漬けは、銀の森の
おせちにも採用されているほど。都会ではなかなか見かけられない、
森ならではの素朴な食材です。
さて、ここまで森の恵みをご紹介してきました。私たちがこうした素材
を見つけるゴルフ場跡地は、どうしてもレジャーのイメージがつき
まといます。しかし実際は、森や広場、池や砂地など多彩な環境ゆえに
豊かな恵みがあふれているように思います。
近い将来、このゴルフ場跡地で育まれた森の食材が、人々を癒し、
ご縁を紡ぎ、笑顔が生まれる場所になってくれたら――。
人と森が共生できる社会への第一歩が恵那から発信できたら、こんなに
うれしいことはありません。
恵那銀の森は、人と森が共生できる社会を目指し、人と森をつなぐ
場所づくりのひとつとして、閉鎖されたゴルフ場を人が集える場所に
していく「森づくり事業」を進めています。 いつの日が子供の笑顔が
あふれ、人々が森の癒しを感じてもらえる森ができる日まで。
私たちの取り組みは続いていきます。