おせちメーカーとして約半世紀の歴史を刻む、恵那銀の森。
創業者・渡邉大作の夢「森と共生したい」という強い想いから
ゴルフ場跡地を買い取り、この跡地を森に還す森づくり事業を
2020年にスタートさせました。
このブログでは、この事業を担う、私たち「3代目森の番人」
2名の夢と希望、ワクワクだけでなく、苦悩もお伝えして
いけたらと思います。
今回は、おせち新工場をつくるにあたり伐られてしまった
樹の“変身”をお伝えしたいと思います。
先月末に竣工を迎えたおせちの新工場。その脇には、建設の際に
伐り出された樹木がありました。しかし、ただ平積みにし、薪にして
いるのでは、もったいない。弊社会長・社長の想い「今ある命を、
大切にする」をカタチにしたい…。そんな気持ちから、私たち森の
番人も、スウェーデントーチに加工するなど、工夫をしてきました。
しかし、量の多さに、手をこまねいていたのです。
転機となったのは、岐阜県立森林文化アカデミーに在学中の
森の番人と、彫刻家・望月鮎佳さんとの出会い。上記のような
作品の制作をお願いできるなら、きっとベストなはず…
そんな想いから、アートとのコラボに向けた模索が始まったのでした。
さらに彼女のつながりで紹介いただいたのは、アメリカ
「オレゴン リーズポート」などのチェンソーアート国際
大会で、数多くの受賞歴を持つ太田和徳さん。本業は
カキ農家(本巣市/丸金青果)という太田さんが、お仕事の
合間を見つつ、作品をつくっていただけるというのです。
ということで、材を引き取りに来ていただきました!
そして、10月17日。太田さんが恵那銀の森に立ち寄って
くださり、作品を納品いただきました。チェンソーで
表現されたとは思えない繊細なアイラインや毛並み、
そしてヒマヤラスギ特有の芳しい香り…。表面はバーナー
で炙られており、見た目にもリアルです。
偶然の出会いに端を発する今回のケースは、かなり稀と
いえるかもしれません。しかし、ご縁がご縁を紡いだ結果、
森と人のつながりが深まるヒントになりえることが、
肌で感じられました。
太田さん作のカモシカが凛々しい立ち姿を見せてくれるのは、
園内の和菓子専門店「美栗舎」の裏手テラス。風雨に当たる
場所で、この“森の使者”が多くの人の目に留まり、温かい
手で触れられ、徐々に変化し、朽ちていく…。
これもまた、自然の妙というものでしょう。もしお越しに
なった折には、作品に触れ、森の息吹を感じてください。
ご参考までに、上の写真は太田さんの過去作品。これを見て、
恵那銀の森とチェンソーアーティストとのコラボを、もっともっと
続けたくなりました!
なお、今回のきっかけをつくってくださった望月さんも、今後
コラボしていただく予定です。人と森の織り成すストーリーを、
今後も楽しんでくださいね。
恵那銀の森は、人と森が共生できる社会を目指し、人と森をつなぐ
場所づくりのひとつとして、閉鎖されたゴルフ場を人が集える場所に
していく「森づくり事業」を進めています。 いつの日が子どもの笑顔が
あふれ、人々が森の癒しを感じてもらえる森ができる日まで。
私たちの取り組みは続いていきます。
http://ginnomori.info/shisetsu/ginnomori_vision.html