おせちメーカーとして約半世紀の歴史を刻む、恵那銀の森。創業者・
渡邉大作の夢「森と共生したい」という強い想いからゴルフ場跡地を買い
取り、この跡地を森に還す森づくり事業を2020年にスタートさせました。
このブログでは、この事業を担う、私たち「3代目森の番人」2名の夢と
希望、ワクワクだけでなく、苦悩やつぶやきもお伝えしたいと思います。
今回は、今月29~30日の豊年祭で開催予定の「ミニ門松づくり」準備の
様子をリポートさせていただきます。
おせちのパーツの販売や限定メニューの販売などなど、楽しいイベントが盛り
だくさんの豊年祭。昨年はコロナ禍で中止となっていましたが、今年は開催する
ことに!私たち森の番人が担当するのは、「ミニ門松づくり体験教室」です。
同教室をこれまで運営してきたのは、2代目森の番人(現在ケガで療養中)。
また、毎年材料の調達・準備を一手に担ってきたのは初代森の番人でしたが、
「何事も経験!やってみんさい」というツルの(?)ひと声。急遽、2代目に
電話でヒアリングしながらの”代打”を務めることになったわけです。
門松づくりの第一歩は、材料の調達。3本の細い竹を立てる「鉢」となる太い竹は、
樹木と違って枝の重量がほとんどないため、切っても倒れません!そこで、約40~
50kgになる竹を切ったのち、“引きずって倒す”という荒技を多用することになります。
コトバにするといとも簡単ですが、なにしろ高さ10m以上の竹がわさわさ生えている
竹林だけに、枝部分が引っかかることもザラ。「ヌオォ!」という雄たけび?ならぬ
うめき声を上げて切り倒した翌日は、バッチリ筋肉痛です(笑)。
場所を変えての細い竹採集は、問題なく進みそう…に思えましたが、やっぱり甘くは
ありません。こちらは竹の上部でツルが引っかかり、切ったのに取れずに泣かされたり、
足元に落ちている古い竹に滑ったり。ツル切りや枯れ竹の廃棄など、竹林を整備しつつの
仕事になりました。やや気温が高かったとはいえ、汗がしたたり落ちます。
素材集めを終えたら、ここからが本番!門松最大の特徴、斜め切り加工を行ないます。
切り方次第では「バリ」(皮の剥がれ)がひどく出てしまうので、ここは丁寧かつ
慎重に。ただ横に切るなら5秒で切れる竹を、刃の入れ方をコントロールして、1本に
つき数分がかりで切っていきます。
斜め切りを終えたら、「縁起物で手を切らないように」という初代のこだわり・面取りを
施したうえで、竹に付着した苔やゴミを取るために洗浄します。ここで、コケの下に隠れて
いた竹のキズが現れることも珍しくありません。せっかく切ったのにぃ~!!という叫びたく
なる衝動(!)は抑えつつ、ひどいキズものは外していきます。
最後の準備工程は、「組み」。割り竹を詰めて、中心の3本が抜けないようガッチリと脇を
固めます。竹は切ってから乾燥すると”やせる”ので、後日、チェックが必要です。
ここまでできたら、あと少し。森やゴルフ場跡地へ出かけていき、ナンテンなどの赤い実、
マツやウメの枝集めに奔走すれば、準備完了!です。
29日の豊年祭まであと少しとなり、冷え込みも徐々に強まってきました。すでに恵那
銀の森エントランスには、初代が手作りした豪華門松がお目見えして、皆様をお待ち
しています。
当日はぜひ、森の番人ブースまでいらしてください。お正月の縁起物を作りながら、あるいは
温かな限定メニューでカラダを温めながら、植えるとおもしろい樹木、見てみたい森の姿、
やってみたい森のあそびなど、将来の森を語りましょう♪
恵那銀の森は、人と森が共生できる社会を目指し、人と森をつなぐ場所づくりの
ひとつとして、閉鎖されたゴルフ場を人が集える場所にしていく「森づくり事業」
を進めています。 いつの日が子どもの笑顔があふれ、人々が森の癒しを感じて
もらえる森ができる日まで。私たちの取り組みは続いていきます。
http://ginnomori.info/shisetsu/ginnomori_vision.htm