おせちメーカーとして約半世紀の歴史を刻む、恵那銀の森。創業者・
渡邉大作の夢「森と共生したい」という強い想いからゴルフ場跡地を買い
取り、この跡地を森に還す森づくり事業を2020年にスタートさせました。
このブログでは、この事業を担う、私たち「3代目森の番人」2名の夢と希望、
ワクワクだけでなく、苦悩やつぶやきもお伝えしたいと思います。
今回は、特に今年の気象について、お話させてください。
今年春、新工場の前面に移植されたアカエゾマツ。
3月の移植後、順調に枝葉を伸ばし、つややかな緑が工場に映えて
いました。
しかし、そこに襲いかかったのは夏の蒸し暑さ、そして連日の雨。
徐々に緑の葉の色がうすれ、茶色味が増して、葉が散っていく…。
移植失敗か?と思われましたが、初代&二代目森の番人に聞くと、
「根腐れではないか」ということでした。
根腐れは、水分過多により、文字通り根っこが腐ってしまう現象。
腐ってしまった根っこは切除する、そして排水するというのが
もっともオーソドックスのようですが、さすがに
芝生をすべて剥がし、掘るわけにはいきません。
なんとかしなくては!ということで、初代&二代目から教わり、
急遽、呼吸&排水用の穴あけを行ないました。こちら、「オーガ」と
呼ばれる穴掘り機を使用して、根っこが呼吸できるように、
横穴と縦穴を掘っていきます。
マシンを頼るなら、そんなに苦労はないのでは…。
そんな予想は見事に覆されました。土が硬くしまっている
だけに、なかなか刃が入らず、かなりのチカラ仕事になりました。
慣れない作業に四苦八苦しながらも、ひとつの樹木につき
4~6カ所の穴を開けて、葉の色が優れないものについては、
多めかつ深めに穴を掘りました。
そして、実際に掘ってみてわかったのは、粘土質の土が
ドロドロになっていたこと…。このあとは、発根剤をバケツで
調合して散布し、「元気になって!」と願いを込めました。
天候を恨んでもしかたありませんが、今年はとにかく
雨が多すぎたようです。
そして、9月。今度はお天気が安定して続くようになり、やっと
アカエゾマツたちにとっていい環境になってきました。
いっぽうで彼ら以上に喜んだのは、人々。待ってましたとばかりに
森のツアー「爽秋の森で楽しむ、散策とランチボックス」が
予約満員となり、好評をいただくことになりました。
今年新たに開拓した展望台から見えるのは、快晴のもと
みごとな”恵那峡ブルー”に染まる景観。
昨年もご参加いただいたおふたりからは、
「あのランチが忘れられなくて来ました。来年も絶対参加します」と
嬉しいお言葉をいただきました。そんなお言葉を頂戴できたのは、
重箱食堂「かさね」シェフによる美味しいお料理はもちろん、
天候のおかげでもあるんですよね。
私個人としては、移植されたアカエゾマツたちも元気になり、
森を訪れる方も笑顔になってくれたら…と思うのですが、
こればかりは高望み。とはいえ、森と人どちらもうれしい
環境づくりに、これからも励んでいきたいと思います。
※上記、森の散策ツアーのご予約枠が残り少なくなって
まいりました。ご予約は、じゃらんHPから。
https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000209568/?screenId=OUW2211&plandate=20210801&asbTerm=31
お電話にてご予約いただく場合は、070-4171-9327までご連絡くださいませ。